まじめにやれ

 私は実は情報処理技術者試験に落ちたことがある。学生のときで、当時で言う「二種」というやつだ。点数がとれなかったのは、SQLのところとネットワークのところである。理由は簡単で、当時、パーソナルな環境でSQLやネットワークなんて試せなかったからである。
 社会人になり、DBMSを用いるプロジェクトを行うことになった際、私はパーソナルで試せないDBMSの仕事こそプロの仕事と認識し、個人的に座学ながらも再び勉強して遅れを取るまいとしたものだった。そんなこともあり、今では恥ずかしくない程度のDB設計ができるようになった。
 しかしだ。世の中、そういう努力をせずにDBの設計に携わっているやつがいる。DBといったら、システムの大黒柱ともなる重要な部分だ。動き出したら触れないことも多い。それなのにろくに勉強もせずに設計していやがる。いや、それは設計とも呼べない。
 例えばRDBMSは「概念として」表のように表わすことができる。そう。あくまで「概念として」。つまり、それがすべてではない。表というイメージに固執すると例えば2次元的に増えるデータがある場合、とんでもないことをし始めるやつがいる。カラムの大増殖だ。こんなこと、ER図駆動の設計と正規化を知っていればやるはずもないのだが(確信犯は別として)それすら勉強していないやつがいる。もっとまじめにやって欲しい。